整地・造成・更地の違いとは?それぞれの言葉の意味や種類を徹底解説
「整地や造成、更地などの言葉の意味や違いがよく分からない」とお悩みではありませんか?本記事では、整地、造成、更地の意味について徹底解説します。造成・整地の種類や費用相場についても併せてお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
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整地とは
整地とは、土地の高低差を均して、表面を平らにする作業を指します。建物を安定して建設することが主な目的です。土地の高低差を平らにする以外にも、不要な小石や雑草などを取り除いたり、排水性を高めたりすることができます。
造成とは
造成とは、土地の形状を大きく変えて利用可能な状態の土地に仕上げるための工事です。宅地造成規制法に準拠した開発行為にあたり、住宅地や農地、商業用地など、土地の利用目的に合わせて土地を整えます。造成は整地作業も含み、さらに切土や盛り土、擁壁の設置、排水装置の設置など、土地開発に必要な一連の工程をすべて指すことが特徴です。
更地とは
更地とは、建物や倉庫、フェンスなどが何も建っていないまっさらな土地を指します。土地を新たに活用することができる状態ですが、整地が済んでいるかどうかは定義として定められていません。未整地の宅地も更地と呼ぶため、整地を行わなければ建築を始められない場合もあり、注意が必要です。
整地と造成の違い
整地と造成は、どちらも土地を整える作業を意味する言葉です。整地が土地の表面をならして草や石などを取り除くことであるのに対し、造成は規模の大きな土地開発を指します。整地は、地面の平坦化に焦点を当てていますが、造成は土地全体の大きな改変を目的としていることが特徴です。造成は、土地開発を目的とした非常に広い概念であるため、整地は造成の一部であるともいえます。
更地と造成地の違い
造成地の定義は、土地の形状を変更して利用可能な状態に仕上げている土地なので、更地を造成地の一形態として扱うこともあります。しかし、造成地には排水設備などを整備していることもあるため、その点が更地と造成地の最も大きな違いです。
造成・整地の種類
安全な工事を行うためには、土地の使用目的に合わせて、仕上げ方法を選ぶことが大切です。ここからは、造成・整地の種類を紹介します。
粗仕上げ
粗仕上げとは、土地を大まかに整えるシンプルな作業を指し、建設の初期段階において行われます。粗仕上げの段階では細かい作業は行わず、解体後に残ったコンクリートガラや大きな石を除去します。
大まかな作業ではありますが、粗仕上げを適切に行わなければ、建物の基礎が不安定になり、耐久性に影響を与えるため注意が必要です。業者によっても仕上げの状態が大きく異なるため、契約前にどこまでしてもらえるのかを確認しておきましょう。
砂利整地
砂利整地は、粗整地よりも細かい作業を含む整地方法です。細かいコンクリートガラや小さい石などを除去して、土地の高さを調節します。土地を綺麗にした後に砂利を敷き詰めて整える作業で、駐車場や仮設の敷地、庭の歩道などによく使われているのが特徴です。コストが比較的低く施工期間も短いため、予算や期間が限られている場合にも適しています。
防草仕上げ
整地を行った後に、雑草が生えてくるのを防ぎたい場合は、雑草を根っこから全て除去した上で防草シートを敷き詰めましょう。シートを敷く前に防草剤の散布をしておくと、発芽が抑えられてより効果的です。防草仕上げは、駐車場や歩道、庭など、外観をきれいに保ちたい場所によく用いられます。
コンクリート・アスファルト舗装
土地をパーキング等として活用する場合は、コンクリートやアスファルトを使用して舗装することもあります。アスファルトは、コンクリートよりもトータルコストを抑えることができて、施工期間が短く済むのが特徴です。コンクリートは、耐久性が高いため、アスファルトよりも補修回数が少なく済みます。
造成・整地にかかる費用相場
造成や整地にかかる費用は、依頼する業者や土地の状態、作業内容によって大きく異なります。平坦な場所で特別な撤去作業がない場合の整地費用は、1平方メートルあたり500円~1000円程度が相場です。造成作業を行う場合には、1平方メートルあたり数千円〜数万円かかることも珍しくありません。造成を行う際は、土砂の搬入費用や搬出費用、重機の使用料などが加算されるためコストが上がります。
整地と造成の違いを正しく知ろう!
本記事では、整地や造成、更地などの言葉の意味について徹底解説しました。言葉の意味をしっかりと知っておくことで、業者の話が理解しやすくなり話の行き違いを防ぐことができます。整地や造成を行う場合には、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。