物置や倉庫は自分で解体できる?DIYで解体する際のポイントを解説
物置や倉庫の解体をする際、業者に依頼すると費用がかかってしまいますよね。そのため、自分で解体できないかと考える人も多いのではないでしょうか。本記事では、物置の解体を自分で行う際の見極め方や、解体の流れを紹介します。
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物置や倉庫を自分で解体する際の見極め方
物置や倉庫を解体する際に、安全性が確保できない場合は、業者へ依頼するべきです。また、コストを抑えようとして自分で解体を始めたものの、業者に依頼するよりも手間や費用がかかってしまうケースもあります。自分で物置や倉庫の解体を検討している場合は、以下のポイントから可否を見極めましょう。
- 大きさ
- 築年数
- 基礎
- 廃棄物の処分方法
- アスベスト使用の有無
大きさ
中型以上の物置は、解体に2~3人の人手が必要です。作業人数が確保できない場合、安全性が保てず手間もかかるため、業者に依頼することをおすすめします。
築年数
築年数が経った物置は、ネジや釘が錆びて外れにくくなっています。また、劣化した壁や屋根が崩れることもあるため、慎重な作業が必要です。崩壊するおそれのある建物の解体は、解体の専門業者に任せましょう。
基礎
建物の基礎の状態も、見極めポイントのひとつです。ブロックを重ねた上に物置が乗っているタイプのものは簡単に撤去できるので、自力でも解体できるでしょう。しかし、コンクリートでしっかり造り込まれている基礎は、撤去にかなりの時間がかかり技術も必要となるため、業者に依頼することをおすすめします。
廃棄物の処分方法
自分で物置を解体する際は、廃棄物の処分方法を事前に確認しておくことが大切です。ゴミとして廃棄できないものが多かったり、処理場が遠く廃棄が困難だったりする場合は、業者に任せることで手間を省けます。
アスベスト使用の有無
1975年以前に造られた物置や倉庫は、一部にアスベストが使用されているケースがあります。アスベストは、人体に重篤な被害をもたらすおそれがあるので、解体前に調査や届け出が必要です。建物にアスベストが使用されている可能性がある場合は、専門業者に依頼しましょう。
物置や倉庫の解体の流れ
物置や倉庫を自分で解体する際の、流れとポイントを紹介します。
必要な道具類を揃える
安全かつスムーズに解体を進めるために、以下の道具を揃えましょう。
- 作業用手袋
- 安全靴
- 作業服
- ヘルメット
- ゴーグル
- 防塵マスク
- 脚立
- ハンマー
- バール
- レンチ
- チェーンソー
- 廃棄物運搬用のトラック
建設リサイクル法の届け出をする
建設リサイクル法とは、廃材の適切な処理や再資源化を促すための法律です。延べ面積が80平方メートルを超える建物を解体する際は、工事の7日前までに自治体に届け出をする必要があります。
道路使用許可の申請をする
解体した廃材を運ぶ際に使用するトラックや、重機を道路に駐停車する際は、道路使用許可を取得する必要があります。管轄の警察署で申請を行いましょう。
害獣・害虫の発生確認をする
放置していた小屋や物置を解体する場合、中に害虫や害獣が潜んでいる可能性があります。そのまま工事を始めてしまうと、害虫や害獣が離散して近隣の迷惑になるおそれがあるため、事前に害虫や害獣の発生をチェックしましょう。
近隣住民へ挨拶をする
解体工事を行う際、騒音や粉じん、作業者の出入りなどで近隣住民へ迷惑がかかってしまうおそれがあります。トラブルに発展するリスクを下げるためにも、事前に近隣住民へ挨拶をしておきましょう。
屋根から解体を始める
建物の解体は、基本的に以下の順で上から下に向かって順に行います。
- 屋根
- 内装
- 壁
- 床面
- 基礎
下部から行うと屋根や壁が崩れるおそれがあるため、必ず上から順に撤去を進めるようにしましょう。
廃棄物を処分する
解体で発生した廃棄物は、産業廃棄物処理法の規定に則って適切に処分しましょう。廃棄物の処理が困難な場合は、この作業のみ専門の業者に依頼するのもひとつの方法です。
滅失登記を行う
解体した倉庫や小屋が登記されている場合、解体から1か月以内に滅失登記を行う必要があります。滅失登記を行わないと、以下のデメリットが発生するため必ず行いましょう。
- 10万円以下の罰金が科される
- 土地を売却したい時にできなくなる
- すでに取り壊した建物に固定資産税がかかる可能性がある
DIYで解体が困難な場合は業者に依頼しよう
物置や倉庫は、小規模のものであれば、DIYで解体することができます。しかし、大型のものや築年数が経っているもの、しっかりした基礎のものは、解体に手間がかかり危険も伴います。そのため、自分で解体するのが難しいと感じた場合は、無理に行おうとせず業者に依頼すると良いでしょう。