遺品整理を行う時期は?いつから始めるべきか適切なタイミングを解説
人が亡くなった時は、相続人が遺品整理を行います。しかし、片付けはいつから始めるべきか、適切なタイミングがわからない人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、遺品整理を始める一般的な時期を紹介し、タイミングの決め方も解説します。
この記事を読むための時間:3分
遺品整理を始める一般的な時期
遺品整理を始める一般的な時期は、以下の通りです。
タイミング |
おおよその時期 |
葬儀後 |
亡くなってから1週間程度 |
役所での手続き後 |
亡くなってから2週間程度 |
四十九日の法要後 |
亡くなってから49日以降 |
相続放棄の期限内 |
亡くなってから3ヶ月以内 |
相続税の申告期限内 |
亡くなってから10ヶ月以内 |
葬儀後:亡くなってから1週間程度
遺品整理を始める最も早い時期は、葬儀後です。葬儀後に行うと家族や親族が集まっているため、手分けして作業を進められるのがメリットです。しかし、亡くなってから1週間程度では悲しみが深く、作業が手につかない場合もあるでしょう。
役所での手続き後:亡くなってから2週間程度
遺品整理は、役所での手続き後に始める場合もあります。直近で行う手続きを済ませた後なので、比較的時間が取りやすく、作業を進めやすいのがメリットです。また、遺産相続がある場合は、早い段階で財産の把握ができるため、相続の手続きなどもスムーズに進められます。しかし、亡くなってから2週間では悲しみから立ち直れておらず、作業を進められない人もいるでしょう。
四十九日の法要後:亡くなってから49日以降
仏教では、四十九日までは故人の魂が現世にいると考えられており、この期間は喪に服すという思想があります。そのため、四十九日の法要後は「忌明け」と呼ばれ、区切りが良いことから遺品整理を始める人が多いです。法要後に行うと、親族が集まっているため手分けして作業できるだけでなく、亡くなってから1ヶ月以上経っているので、気持ちの整理もつけやすいのがメリットです。
相続放棄の期限内:亡くなってから3ヶ月以内
人が亡くなった場合、財産の所有権は相続人が引き継ぎます。しかし、相続人は資産だけでなく負債も引き継ぐ必要があるため、負債が多すぎる場合は「相続放棄」をして所有権を放棄できます。
相続放棄の申請は相続後3ヶ月以内なので、それまでに故人の財産や負債を把握するため、遺品整理を始める人が多いです。ただし、大規模な遺品整理や遺品の処分などを行うと、財産を相続したものとみなされるので、相続放棄を検討する場合は、資産と負債の把握のみにしましょう。
相続税の申告期限内:亡くなってから10ヶ月以内
遺産相続では、相続額が一定以上になる場合、相続税がかかります。相続税の申告は相続後10ヶ月以内なので、申告がある場合はそれまでに遺品整理を行い、遺品を含む全ての財産の総額を計算しなくてはなりません。申告期限を過ぎると延滞税が課せられる恐れがあるため、余裕を持って遺品整理を済ませる必要があります。
遺品整理を始める時期の決め方
遺品整理を始める時期の決め方を、3つ紹介します。
- 期限のある手続きを確認する
- 荷物の量で判断する
- 自分の心と相談する
期限のある手続きを確認する
遺品整理を始める時期を決める時は、期限のある手続きを確認するのが大切です。相続放棄や相続税の申告には期限があるため、それまでには遺品整理や財産の把握を行う必要があります。期限を過ぎると申請できなくなったり、延滞税が課されたりするので注意しましょう。
荷物の量で判断する
遺品整理の所要時間は、荷物の量によって変わります。そのため、遺品整理を始める時期は、荷物の量を確認して判断すると良いでしょう。部屋が狭く荷物が少ない場合は1週間程度で片付けられますが、一軒家などで荷物が多い場合は数ヶ月かかるので、早めに荷物を確認するのが望ましいです。
自分の心と相談する
期限のある手続きなどがない場合は、自分の心と相談して遺品整理の時期を決めて大丈夫です。身近な人が亡くなるとショックが大きく、人によっては数週間、数ヶ月立ち直れない場合もあるので、気持ちが落ち着いてから始めると、精神的負担がかかりにくいでしょう。
遺品整理は計画的に行いましょう
遺品整理は、葬儀後や役所での手続き後、四十九日の法要後に始めるのが一般的です。また、相続放棄や相続税の申告がを行う場合はそれぞれ期限があるので、期限内に遺品整理や財産の把握をしなくてはなりません。直前になると慌ててしまうので、遺品整理は計画的に行いましょう。