実家が空き家になっているけど、なかなか管理ができないという方も多いのではないでしょうか。空き家の放置には、さまざまなコストやデメリットが考えられます。そこで今回は、空き家を放置することで発生する具体的な問題点とその影響について、詳しく解説します。また、問題を回避するための空き家の活用方法も紹介しますので、参考にしてみてください。

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空き家の放置で起こるデメリット

空き家を放置すると、以下のようなデメリットやリスクが発生します。

管理を続ける負担

空き家はメンテナンスを怠ると、建物の老朽化が進み、最終的には大規模な修繕が必要になる場合があります。そのため、空き家の維持には、定期的な訪問とチェックが必要で、所有者にとっては時間的、金銭的な負担になりかねません。時間が経つほど修繕やメンテナンスに費用がかかるようになるので、金銭の負担は大きくなっていくでしょう。

物件価値の低下

放置された空き家は、不動産としての価値も大きく下がります。加えて、周囲の不動産価値にも悪影響を与えるため、地域全体の資産価値が低下することも考えられるでしょう。不動産市場での評価が下がると、売却や賃貸に出す際不利になるだけでなく、資産としての価値も実質的に損なわれてしまいます。

倒壊の危険

維持管理が行き届いていないと、台風や地震などの自然災害で空き家が破損、倒壊する危険があります。倒壊することで周辺の建物や通行人に被害が及ぶ可能性もあり、法的責任や損害賠償を問われるケースも考えられるのです。

火災の危険

使用されていない電気設備や老朽化した配線から、火災が発生するリスクもあります。また、枯葉の積み重ねや不法投棄されたゴミから、火災が引き起こされるケースも少なくありません。火災は空き家だけでなく周辺にも甚大な影響を及ぼすため、非常に高いリスクであると言えます。

治安の悪化

空き家が犯罪の温床となる事例は多く、不法侵入や薬物使用・栽培の場所として使われることがあります。これにより、地域の治安が悪化し、近隣住民の生活の質を下げてしまう可能性があるでしょう。空き家問題は個人の問題だけではなく、地域社会全体へ悪影響を与えることもあります。

害虫・動物が住みつく

放置された空き家は、害虫や野生動物の住処となるケースが少なくありません。これらの生物が繁殖することで、建物の劣化を加速させ、周辺住民にも衛生的な問題を引き起こすことがあります。また、害虫の駆除や野生動物の捕獲を行う場合には高額な費用がかかってしまうでしょう。

特定空き家への指定

「特定空き家」に指定されると、所有者は行政からの指導や命令を受け、空き家の適切な管理が求められます。従わない場合、罰金や強制撤去が行われることもあり、所有者にとってさらなる負担となってしまうのです。このようなリスクを避けるためにも、空き家の放置は行わず早めに対処をしましょう。

空き家の放置を避けるには

空き家を放置しないためには、以下の方法で活用するのがおすすめです。

空き家に住む

空き家問題の最もスムーズな解決策は、所有者が空き家に住むことです。人が住むことによって、掃除などが定期的に行われ老朽化の進行が防げます。また、居住によって固定資産税の軽減措置を受けられる場合もあり、経済的なメリットもあるのです。しかし、実際に移住するのは、その地域の生活環境やアクセス、仕事の状況など多くの要因を考慮する必要があり、すべての空き家に適用可能なわけではありません。

管理を継続する

空き家を所有している場合、定期的に訪れて建物のチェックを行うことが必要です。屋根の破損、窓の割れ、防水機能の劣化など、早期に発見し修繕することで大きな損害を避けることができます。所有者が遠方に住んでいる場合は、専門の管理会社に依頼することで、定期的なメンテナンスや小修理を代行してもらうことも一つの方法です。

賃貸にする

空き家を賃貸物件として提供すると、維持管理の問題を解決しながら収入を得ることができます。住居もしくはテナントとして使用されることで、建物の劣化を防ぎやすくなるのも大きな利点です。ただし、空き家の状態によっては適切なリフォームや設備の投資が必要になることもあります。

売却する

空き家の維持管理が難しい場合は、売却してしまうことが最善の選択です。不動産会社に相談の上、空き家の市場価値を把握し、売りやすいタイミングを見計らって売却に出しましょう。売却で得た資金は新たな投資や他の用途に活用可能です。

更地にして土地を活用する

管理を手放したい場合はもちろん、建物が老朽化している場合や、価値が低いと判断できる場合は、解体して更地にする選択肢もあります。更地にすることで、土地自体の活用の幅が広がり、例えば、駐車場や小規模な商業施設の土地として貸し出すことで、安定した収入源を確保することができるでしょう。

将来的に土地の価値が上がることを見込んでしばらく保有することも1つの資産戦略となります。

空き家の放置はデメリットが多い！早めに対処しよう

空き家を放置することは、多くのリスクとデメリットをもたらします。そのため、できるだけ早く次の活用方法を見つける必要があるのです。空き家を再活用したり、建物を解体して土地を利用したりと選択肢は幅広いので、不動産会社などのプロに相談して最適な活用法を見つけましょう。