空き家の劣化はなぜ起こる?原因や劣化防止の対処方法を紹介
空き家になってから数年しか経っていないのに、著しく劣化進んでいる家を目にしたことはないでしょうか。なぜ空き家はこれほどまでに劣化するのか疑問ですよね。そこで今回は、空き家が劣化する原因や防止するための対処方法についてご紹介します。
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空き家が劣化する原因
空き家の劣化は、一定の管理が行われていないために加速しやすくなっています。主な劣化の原因には、どんなものがあるのか見ていきましょう。
換気不足
人が住んでいない家は窓やドアが閉め切られ、換気がほとんど行われません。この状態が続くと、湿気が内部にこもり、カビや腐食の原因となります。特に梅雨の時期や冬場には、湿度が高くなりがちで、壁や床が損傷しやすくなるのです。湿気は壁紙の剥がれや塗装の劣化にもつながり、見た目の悪化だけでなく、建物の耐久性にも影響を及ぼします。
掃除不足
定期的な清掃がされない空き家では、ホコリや汚れが蓄積します。これが害虫の発生やカビの繁殖の原因となり、最終的には家の内部構造を蝕むことになるのです。特に床下や屋根裏など、普段目にすることが少ない場所は注意が必要になります。こうした部分は劣化後の修復が困難で、高額な修繕費を要するとも少なくありません。
雨漏り
雨漏りは外壁や屋根の小さな亀裂から始まります。水が建物内部に侵入すると梁や柱などの木材を腐らせ、金属部分の錆を引き起こすのです。これが進行すると、建物の安全性が低下し最悪の場合、建物の倒壊につながる場合もあります。
給排水管・ガス管の劣化
給排水管やガス管は、使用されない期間が長くなるほど劣化が進みます。管内部の水が滞ると、サビやカルキが発生しやすくなり、管の詰まりや破裂の原因になるのです。また、冬季に水が凍結することで給水管が破裂するケースも多く、水漏れや水害の発生するリスクが高まります。
害虫の発生
空き家は、人が手入れをしない分ネズミやシロアリなどの害虫が寄り付きやすくなっています。これらの害虫は床板や壁、屋根材などを食い荒らし、建物の寿命を縮めるでしょう。特にシロアリは見た目には分かりにくい部分で被害を進行させるため、発見が遅れがちで、いざ売却や再利用を考えた際に大規模な修繕が必要となることが多いです。
空き家の劣化を防止するには
空き家の劣化を防ぐためには、以下の対策が必要です。
定期的な清掃と換気
月に1回以上のペースで空き家を訪れ、換気と清掃を行うことが理想です。家中の窓を全開にして空気を循環させて、湿気を取り除き、カビの発生を抑えましょう。また、床や壁、天井の汚れをも定期的に掃除することで、カビの増殖や害虫の発生を防ぐことも可能です。
害虫駆除
害虫駆除は、定期的に専門業者に依頼することが大切です。特にシロアリの場合、早期の発見と対策が重要であり、プロの知識による調査と駆除が必要になります。また、他の害虫を駆除する際も、業者専用の殺虫剤で確実に駆除しておきましょう。
通水作業
通水作業は、最低でも月に1回行うのが理想です。これにより、給排水管内の水の滞りを防ぎ、悪臭やサビ、カルキの発生を抑えることができます。また、通水を行うことで、小さな漏れや損傷が早期に発見されることもあり、小規模の修繕で済むケースもあるでしょう。
管理が困難な場合の対処法
空き家の管理が自身で行えない場合は、専門の管理会社に委託することも1つの解決策です。専門的な知識を持つプロが定期的なメンテナンスを代行してくれるので、空き家の劣化を効果的に防ぐことができます。また、売却など自分の手から離す選択を考えても良いかもしてません。
空き家は劣化の進みが早い
空き家は放置することで、急速に劣化が進行します。建物の寿命を延ばし、価値を維持するには、定期的な管理と適切な対策を行うことが欠かせません。空き家の管理や維持については、どのようにしていくかを早めに決めて適切に対処していくことが大切です。