整地にかかる費用相場は?方法の種類や業者選びのポイントを徹底解説
ひと口に「整地」といっても、目的によって適した土地の状態はさまざまで、仕上げ方法や費用は大きく異なります。そこで今回は、整地にかかる費用相場を仕上げ方法の種類別に紹介します。業者を選ぶ際のポイントも併せてお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
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土地の整地とは?
土地の整地とは、土地を平らにして活用しやすいように整えることです。土地の機能性と美観を向上させることを目的としており、主に、建築や園芸、農業などをする前に行います。具体的には、土壌や岩石を必要に応じて取り除く作業や、土地の高低差の調整、重機で地面を踏み固める転圧作業などが該当します。
土地の整地を行うメリット
ここでは、土地の整地を行うメリットを紹介します。
綺麗な状態に保てる
土地の整地を行うと、凸凹がならされて雑草も取り除かれるため、景観が美しく保たれます。駐車場や庭などに使用する場合にも、すっきりとした印象になり、利用者が快適に過ごせるでしょう。また、草刈りや清掃などのメンテナンスも簡単になるため、維持管理にかかる手間を削減することができる点も大きなメリットです。
土地の価値が上がることがある
土地の購入を考えている人は、安全に土地を活用するためにも、地盤がしっかりしている場所を好むものです。そのため、整地を行えば、土地の不動産価値が向上するかもしれません。特に都市部においては、整地された土地の方が高く評価される傾向にあります。
整地を行う際の流れ
ここからは、整地を行う際の大まかな流れをお伝えします。
調査と計画
整地を始める前には、土地の状態を詳しく調査して、利用目的に応じた計画を立てましょう。土の形状や高さを測ったり、土壌の状態を確認したりして、必要な作業を把握します。
不要な土の除去
土の状態を調査したら、不要な土や岩などを取り除き、土地の高低差を調整します。土地の表面に大きな凹凸がある場合は、重機を使って削ったり盛土を行ったりするのが一般的です。
整地
ブルドーザーやグレーダー、ローラーなど、土地の状態に合った機械を使用して、土地の表面を平らにし、高さを均一に整えます。
仕上げ作業
仕上げに、砂利や砕石を敷いたり、舗装を行ったりします。目的に応じて、防草シートなどを敷くこともあります。
【仕上げ方法別】土地の整地にかかる費用
ここからは、土地の整地にかかる費用を仕上げ方法別に紹介します。
粗仕上げ
粗仕上げとは、土地のおおまかな凹凸をならして、平らな状態に整えることを目的とした作業です。主に、庭や農地の初期整備や建築前の基礎工事に利用されます。特別な装飾や仕上げを行わない分、作業費は比較的安価で、1平方メートルあたり400円〜1,000円程度が相場です。
砂利整地
砂利整地は、整地の済んだ土地に、砂利を敷き詰める方法です。砂利を全体に敷くことで排水性が向上し、雨が降っても水たまりができにくくなるというメリットがあります。1平方メートルあたり1,200円〜2,000円程度が費用の相場です。砂利の種類や量によって金額が大きく変動するため、注意してください。
砕石(さいせき)舗装
砕石舗装は、粗仕上げを行った後に石を砕いて均一に敷き詰め、ローラーで固める方法です。砕石を敷くと、土地が安定するだけでなく整って見えるため、土地の売却を考えている方にも人気があります。費用相場は、1平方メートルあたり2,500円〜6,000円程度です。
真砂土(まさど)舗装
真砂土舗装とは、真砂土と呼ばれる目の細かい土を、ローラーで固める仕上げ方法です。真砂土は、自然の土と砂利が混ざった素材で水はけが良く、雑草の発生を抑える効果も期待できます。1平方メートルあたり3,000円〜5,000円程度が相場です。
アスファルト舗装
アスファルト舗装とは、砕石舗装の後にアスファルトを敷き詰めて舗装する仕上げ方法です。コンクリートと比較すると耐久性は劣りますが、工期が短くコストを抑えられます。1平方メートルあたり3,500円〜6,000円程度が相場です。
コンクリート舗装
コンクリート舗装とは、コンクリートを敷き詰めて、地面を固める方法です。耐久性が高いため、建物の基礎や駐車場などに広く使用されています。費用は、1平方メートルあたり5,000円〜10,000円程度です。コンクリートの厚さや品質などによって費用は大きく変動するため、金額が気になる方は、業者に相談して見積もりを取ってもらいましょう。
防草シート仕上げ
防草シート仕上げは、防草シートを敷いて、雑草の成長を抑えることを目的とした施工法です。使用するシートの種類や厚みによっても異なりますが、1平方メートルあたり1,500円〜6,000円程度が相場です。防草シートのみでは見栄えが悪くなるため、上に砂利などを敷いてカバーしましょう。
整地にかかる費用が上がる要因
整地費用は、土地の仕上げ方によって費用が変動します。しかし、それ以外にも費用が変動する要素はさまざまです。ここでは、整地にかかる費用が上がる要素をお伝えします。
傾斜がある
傾斜がある土地の整地をする場合は、平らな土地に比べて難易度が高いため、特別な技術や機械、装備などが必要です。そのため、整地する土地に傾斜がついている場合、平地よりも費用が高額になります。急傾斜になるほど費用が上がるのが一般的なので、見積もりを依頼する場合には必ず下見に来てもらいましょう。
地盤改良や木の伐採の必要がある
地盤改良や木の伐採を行わなければならない場合も、費用が上がります。地盤改良を行うためには、土壌の状態に適合した専門的な工法を選ぶことが大切です。工法選びや施工には専門的な技術と知識が必要なので、その分価格が上がります。地盤改良の必要性については、土地家屋調査士などに調査を依頼しましょう。
また、木の伐採を行う際は、チェーンソーや重機などの機材を使用するのが一般的です。人件費に加えて、機材のレンタル費用や運搬費用、伐採した木を処分するための廃棄物処理費用などがかかるため、コストを上げる要因になります。
整地業者を選ぶ際のポイント
信頼できる業者を選ぶためには、以下のポイントをチェックすることが大切です。
企業の情報と実績をチェックする
業者を選ぶ際は、会社の規模だけでなく実績の有無を見ることが大切です。業者を探す際には、ホームページをよく確認しましょう。長年にわたり運営実績のある業者は、安定した経営基盤を持ち豊富な経験があることが分かるため、信頼性が高いと考えられます。ホームページに掲載されている過去の実績やプロジェクト例などにも目を通し、自分のニーズに合っているかを確認してください。
見積もりが分かりやすい業者を選ぶ
見積もりを依頼したときに、料金の内訳が詳しく記載されているかをチェックしてみてください。透明性のある価格設定が行われているかや、追加費用が発生する可能性について事前に詳しく説明してくれるかなどもよく見ておきましょう。また、作業が完了した後のアフターフォロー内容についても、よく確認しておくことが大切です。
費用を安く済ませる方法
費用を少しでも安く抑えるためには、土地の状態を正確に把握して、適切な仕上げ方法を選ぶことが大切です。また、作業を行う範囲を明確に設定することで、過剰な作業を避けることができます。
適切なアドバイスをもらうためにも、必ず信頼できる業者を選びましょう。しかし、安さばかりを優先すると、将来的に多くのメンテナンスが必要になる可能性もあるため、長期的な視点で考えることも忘れないようにしてください。
整地は信頼できる業者に依頼しよう!
本記事では、整地にかかる費用相場や、業者を選ぶ際のポイントを紹介しました。整地にかかる費用は、業者や仕上げ方法によって大きく異なります。コストを抑えながら満足のいく整地を行うためにも、業者選びは慎重に行いましょう。