解体工事の手順は?契約前から解体後に施主が行う申請の流れを解説
建物の解体工事は、業者に依頼するのが一般的です。しかし、どのように契約するのか、解体後に行うことはあるのかなど、流れがわからない人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、解体工事の手順について、契約前・着工前・解体後に分けて解説します。
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【契約前】解体工事の手順
契約前の解体工事の手順は、以下の3つです。
- 業者への問い合わせ
- 現地調査・見積もり
- 解体業者との本契約
それぞれについて解説します。
業者への問い合わせ
解体工事をする時は、まず気になる業者に問い合わせましょう。この際、1社ではなく複数業者に問い合わせると、料金やサービス内容、スタッフの対応などを比較できます。また、複数業者に相見積もりを取ると価格交渉をしやすくなり、費用を安くしてくれる可能性がありためおすすめです。
現地調査・見積もり
問い合わせをすると現地調査の日程が決まり、当日は作業員が測量や建物の状態を確認してくれます。調査後は解体費用の見積書をもらえるので、内容を確認して明細や追加料金でわからない部分があれば質問をしましょう。
解体業者との本契約
現地調査を終えたら、見積書やスタッフの対応などを比較して契約する業者を決めます。その際、依頼しない業者にはマナーのため断りの連絡を入れましょう。
【着工前】解体工事の手順
着工前の解体工事の手順は、以下の4つです。
- 工事関連の書類提出
- 近隣住民への挨拶
- ローンや補助金の申請
- インフラの停止
それぞれについて解説します。
工事関連の書類提出
家を解体する時は、下記の書類を提出する必要があります。
- 解体工事届出(解体工事では必須)
- 道路使用許可(道路で作業する場合のみ)
- アスベスト調査報告(2022年より解体工事では必須)
中でも「解体工事届出」は施工主に申請義務があるものなので必ず用意しましょう。もしもわからない場合は、業者に聞くと教えてくれるだけでなく、代行申請してくれることもあります。また、これら以外にも状況に応じて必要書類は変わるので、事前に確認しなくてはなりません。
近隣住民への挨拶
解体工事の着工日が決まったら、近隣住民へ挨拶をします。挨拶回りと工事説明は業者に義務付けられているため、必ずしも施工主が行うわけではありませんが、良好な関係を保つためにも行った方が良いでしょう。
ローンや補助金の申請
ローンや補助金の申請は、着工前に行うものが多いです。利用する場合はホームページなどで詳細を確認し、期限内に申請しましょう。
インフラの停止
解体工事では電気やガスなどが通っていると危険なので、着工前に以下のインフラは停めます。
- 電気
- 水道
- ガス
- インターネット
通常は業者側で行ってくれますが、施工主が事前にやる場合もあるので依頼されたら提供会社に連絡をして停めましょう。また、水道は解体後の清掃に使う場合もあるので、停止する際は業者に確認する必要があります。
【解体後】解体工事の手順
解体後の解体工事の手順は、以下の3つです。
- 工事業者への支払い
- 近隣住民への報告
- 建物滅失登記の申請
それぞれについて解説します。
工事業者への支払い
解体工事終了後は、敷地の状態を確認をして業者へ支払いをします。ローンの場合は融資金融機関より支払いが進められるので、その場合は依頼終了となります。
近隣住民への報告
工事を終えたら、近隣住民へも終了報告を行います。短い期間でも迷惑をかけてしまったので、振動や騒音の謝罪をしておくと好感を得られやすいでしょう。
建物滅失登記の申請
建物の解体後は、法務局へ「建物滅失登記」の申請が必要です。期限は解体後1ヶ月以内なので、必要なものを準備して速やかに行いましょう。
解体工事は流れをよく理解しましょう
解体工事では契約前と着工前、解体後に施工主が行う申請があります。中には期限内に届出を行うものもあるので、事前に調べておくと安心です。解体工事は流れをよく理解して、余裕を持って行いましょう。